2008/04/14 ■ フリーダムな時計(2) Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

フリーダムな時計の続きです。
まぁ、そんな引っ張るほどのことでもないっちゃーないんですが。

つまり、この「一見ふつうの液晶時計」。なにがフリーダムなのかといいますと。こうして見ると普通の時計なわけですが…



おおおおお?

…と、いうわけで。
そう、この時計、桁ごとに全部筐体が独立しているんですね。つまり、レイアウトというか「時刻の表示フォーマット」というものそのものが既存の概念から完全に自由という特徴を持つ置時計というわけ。

なのでいろんな置きかたができます。



写真では「時・分・秒」の表示を主に出していますが、これは年月日にすることもできますし、最後の写真のように「桁パーツ」をひとつ使って「ハイフン点滅」表示することもできます。(年月日も表示しているサンプル写真が無いのは、単に試作機を6個しか作ってないからです(笑))
  • 必要な数だけ「数字」を買って、好きなように並べて、時間を表示する
  • 足りなくなったりしたら(たとえばあとで日付も表示したくなったとか)、あとから「数字」を買い足して、やっぱり好きなように並べる
  • 大きさなど見た目が違う「数字」パーツの種類をつくり、てきとうに好みで混在して並べられる。秒だけ巨大な数字にしてみたりとか、そんなかんじで。
これが当初のアイデアの骨子でした。

…しかしこのアイデア、簡単なようでいて意外とまじめに実現しようとするといろいろむずかしい。
「ただの一桁しか表示しない時計をたくさんつくる」だけだと桁ごとの同期が問題になるし、時刻あわせの作業もすごく手間がかかってしまう。桁同士でお互いに同期通信させるにしても、こんどは部品コストや電力コストに跳ね返ってくる。たかだか時分秒だけでも6個同じものを使うわけですから(年月日まで入れたらその倍以上!)桁ユニットの1個あたりのコストは削れるだけ削らないと全体のコストにすごい勢いで跳ね返っちゃいます。そしてさらに「個人の趣味で調達できる部品」という制約も加わってくるのでそれほど凝ったことはできないし。っていうかそもそも凝ったことしようにも私のハードウェアスキルは全く追いつかないんですけどね。

結局最初は見た目かっこいいLEDにしたかったんですが、検討を進めているうちにやっぱりどう考えても電力厳しいので液晶に、など妥協するところは妥協してこのカタチになりました。
同期問題はどうしたか…?というと、実はこの写真には写ってませんが(デモ用ということで外しちゃいましたが)、この時計は「サーバ」と「クライアント」の2部構成になってまして、サーバが時刻情報を送出、各桁がクライアントとして受信・表示というシステムになっています。通信は(部品が安いので)赤外線を使用(やはり「無線」という一線だけは譲れない)。つまり時刻設定はサーバのボタンをぽちぽちするだけです。一度並べてしまった後の操作感などは意外なほど普通の時計として振舞います。

いまはサーバの試作とクライアントの省電力制御のツメをやってるところですが、なんとかきれいに完成させたいなーとか思ってます。まぁ、あと半年くらいかかるかもしれませんがw


…ちなみに、Jonas DamonNumbers Clockものすごい勢いでそのまんまのコンセプトですが、誓って言いますが自作時計がカタチになってきた先週くらいまで私は存在を知りませんでしたw
こちらの時計は有線にすることで電力その他の問題を解決したみたいですね。存在を知った時ちょっと嫉妬したw

※このプロジェクトに関する日記のまとめはこちら
いちおう表紙だけできている(笑)プロジェクトのページはこちら
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